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産業廃棄物の再委託とは|例外の条件と排出事業者の確認事項

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産廃台帳編集部

委託先の業者から「別の業者に運ばせたい」と承諾を求められたときに、何を照らし合わせればよいかをまとめました。条文で決まっている基準と、承諾書を受け取ったあとの保存の仕方を順に確認できます。

この記事の結論

  • 許可業者による再委託は廃棄物処理法第14条第16項で原則禁止です。例外は施行令第6条の12の基準に従う場合などに限られます。
  • 例外の中心は排出事業者による事前の書面承諾です。承諾書には施行規則第10条の6の6が定める4項目が記載されます。
  • 承諾した排出事業者には、承諾書の写しを承諾日から5年間保存する義務があります。施行令第6条の2第6号と施行規則第8条の4の4が根拠です。
  • 建設工事では、法第21条の3第1項により元請業者が排出事業者として扱われます。収集運搬の委託契約や再委託の承諾は、元請業者の立場で確認します。
根拠条文 法第14条第16項・施行令第6条の12
承諾書の記載事項 4項目(施行規則第10条の6の6)
承諾書の写しの保存 承諾日から5年
建設工事の排出事業者 元請業者(法第21条の3)

再委託は原則禁止で、例外は政令の基準に従う場合です

廃棄物処理法第14条第16項は、収集運搬業者が収集・運搬や処分を、処分業者が処分を、他人に委託することを原則として禁じています。同項のただし書きは、事業者から委託を受けた処理を「政令で定める基準に従つて委託する場合」などを例外としています。その基準を定めているのが施行令第6条の12です。排出事業者から見ると、再委託は自社が契約していない業者に廃棄物が渡る場面にあたります。承諾を求められたら、承諾書の中身と再受託者の許可を照らし合わせる作業が生じます。

施行令第6条の12が求める再委託の基準

同条は、再委託をする業者に次の内容を求めています。

  1. あらかじめ排出事業者に再受託者の氏名または名称を示し、委託基準に適合することを明らかにしたうえで、書面による承諾を受けること。
  2. 廃棄物を引き渡す際に、委託契約に含まれる事項を記載した文書を再受託者に交付すること。
  3. 法第15条の4の5第1項の許可を受けて輸入された廃棄物は、処分や再生を再委託しないこと。
  4. 施行令第6条の2のうち、許可と事業範囲の確認、書面による契約、契約書の保存の規定に準じること。

1号の承諾は、再委託の前に受ける手続きです。運搬や処分が終わってから承諾書をまとめて求められた場合は、1号の「あらかじめ」と順序が合っているかを確かめます。4号により、再受託者も許可業者で、その事業範囲に当該処理が含まれている必要があります。

承諾書に書かれる4項目と写しの保存期間

施行規則第10条の6の6は、承諾書の記載事項として次の4つを定めています。

  • 委託した産業廃棄物の種類と数量が書かれていること。石綿含有産業廃棄物や水銀使用製品産業廃棄物などが含まれる場合は、その旨も記載されます。
  • 受託者の氏名または名称、住所、許可番号が書かれていること。
  • 承諾の年月日が書かれていること。
  • 再受託者の氏名または名称、住所、許可番号が書かれていること。

承諾した排出事業者は、施行令第6条の2第6号により承諾書の写しを保存します。期間は施行規則第8条の4の4で5年とされ、起算日は承諾をした日です。委託契約書の保存期間も施行規則第8条の4の3で5年ですが、こちらの起算日は契約の終了日です。起算日が異なるため、2つの書類の廃棄時期は分けて管理する方法があります。

承諾を求められたときの確認チェックリスト

承諾書に押印する前に、次の点を照らし合わせる方法があります。

  • 再受託者の許可証の写しを受け取り、許可番号が承諾書の記載と一致しているかを確認する。
  • 再受託者の許可の有効期限が、再委託の期間中に切れないかを確認する。
  • 許可品目に、委託している廃棄物の種類が含まれているかを確認する。
  • 収集運搬なら、積込み地と荷下ろし地の両方の都道府県等の許可があるかを確認する。
  • 承諾書の種類・数量が、元の委託契約書の記載と食い違っていないかを確認する。
  • 承諾日が、再受託者による運搬や処分の開始日より前になっているかを確認する。
  • 承諾書の写しを、元の委託契約書と同じ綴りに保管する。

許可の確認先は、許可を出した都道府県や政令市の公表情報です。受託者経由の書類だけで判断しにくい場合は、自治体の窓口に問い合わせる方法もあります。

施行規則第10条の7が定めるもう1つの例外

法第14条第16項ただし書きの「その他環境省令で定める場合」は、施行規則第10条の7に定められています。第1号は、中間処理業者から委託を受けた中間処理後の産業廃棄物を、契約書の作成や中間処理業者の書面承諾などの基準に従って再委託する場合です。対象から特別管理産業廃棄物は除かれています。第2号は、措置命令などを受けた者が命令の履行に必要な範囲で、委託者の承認を得て委託する場合です。どちらも排出事業者の手元で日常的に生じる場面ではありません。なお、ただし書きの例外は「事業者から委託を受けた」処理を対象とする文言で、再受託者がさらに委託する場面を認める定めは条文に見当たりません。

建設工事では元請業者が排出事業者になります

法第21条の3第1項は、数次の請負で行う建設工事について、注文者から直接請け負った元請業者を事業者として扱うと定めています。このため、解体や改修で出る建設廃棄物の収集運搬は、元請業者が許可業者と委託契約を結ぶ形になります。元請業者が契約した収集運搬業者が別の業者に運ばせる場合は、ここまでの再委託の基準の対象です。

例外は同条第3項です。環境省令で定める建設廃棄物を、書面の請負契約に基づき下請負人が自ら運搬する場合に限り、下請負人が事業者として扱われます。この条件に当たらない場合、下請業者が運ぶ廃棄物は元請業者の廃棄物です。自社の工事がどちらに当たるかは、許可権者である自治体の手引きや窓口で確かめる方法があります。

再委託と排出事業者責任のつながり

法第12条第5項は、排出事業者が運搬や処分を委託する先を許可業者などに限っています。同条第7項は、委託先による処理状況を確認し、最終処分までの処理が適正に行われるよう必要な措置を講ずる努力義務を定めています。再委託を承諾すると、自社の廃棄物を扱う業者が1社増えます。承諾書の4項目と許可証を照合した記録は、第7項の処理状況の確認を行った跡として残ります。

手元で最初にできるのは、現在の委託契約書に再委託の条項があるかを読み、承諾書の写しが契約書と一緒に綴じてあるかを確かめることです。

参照した資料

資料 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(e-Gov法令検索・デジタル庁) (第12条第5項・第7項、第14条第16項、第21条の3第1項・第3項を参照)

資料 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(e-Gov法令検索・デジタル庁) (第6条の2第6号、第6条の12第1号〜第4号を参照)

資料 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(e-Gov法令検索・デジタル庁) (第8条の4の3、第8条の4の4、第10条の6の6、第10条の7を参照)

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次にやること

委託契約書の確認項目を点検する

再委託の扱いとあわせて、契約前に確かめる項目をチェックリストで確認できます。

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